5.2. エースはエースにぶつけろ

　団体戦のオーダーは、どういう順がいいのか、いろいろと迷うのではないかと思う。チーム事情により千差万別だとも思うし、正解があるとも思っていない。しかし団体戦は勢いとか相手チームがどう思うかなど、心理戦の要素がオーダーによって生じる事もあるのではないかと思っている。
　まずチーム力が相手よりも劣る場合、よく相手チームの強いペア（エース)を外してオーダーを組むケースがある。これは試合をやる前からチーム力が劣る、劣勢であるという事を相手に宣言しているようなもので、相手チームに余裕を持たせるだけではないかと思う。
　ペア決めでも書いたが、まずはチームのエースを決めるべきであり、そのエースを相手のエースにぶつける気構えが必要だと思う。
　当然相手のエースにぶつける以上、勝率が落ちるのは仕方がない。8割以上勝てるエースなら申し分なし。5割勝てればOKだと思う。
　ただこの5割という勝率に対して、それでOKだという事をチーム全員が認識している必要がある。そして一つの大会を通じて負けつづけたとしてもその大会の全試合をエースとして絶対にオーダーをいじるべきでもないと思う。
　団体戦とはそういうものだと思う。エースだからといって必ずしも全勝とか勝率8割以上という数字にこだわるべきではないと思う。勝率以上の何かをもたらしてくれるのもエースだと思う。
　そういう意味においてエースとは、強いだけでは不十分なのだろう。勝てればそれに越した事はないが、負けてもチームとして引っ張っていけるような試合をしてくれるものもエースなのだろう。
　また相手チームのエースをつぶすという事は、相手チームに対して大きな影響を与えるケースもあるだろう。先に記載したような気構えがないとエースが負けただけでチームがガタガタになるケースもある。
　相手チームのエースをつぶすとなると、やはりこちらもエース級をぶつけなければ勝つ事ができない。エースを外してオーダーしたら、間違っても相手チームのエースをつぶす事はできない。
　このように考えると、相手チームのエースにこちらのエースをぶつけろ、という事になる。
　ただこの辺はチーム事情によるところが大きいので、一概には言えないのだろうが。

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