4.14. バックラインから30㎝以内

　みなさんはどれぐらいの範囲を意識してボールを打っているだろうか。
　つまりボールを打つ時やボレーする時に、例えばクロスのコーナーにオンラインというところまで具体的に考えているのか、それともこの辺という感じで直径1m以内ぐらいをイメージしているのか。
　コースは意識していると思うのだが、意外と漠然としていないだろうか。理想はオンラインだと思う。しかしオンラインを打ち続けるのは、かなり無理がある。そうするとどの程度を意識するか。
　私の父はよく、「バックラインから30cm」と言っていた。これは後衛のストロークの場合や後衛前衛ともにレシーブの時の話である。
　なぜ、30cmか。父に言わせると後衛が打つ時の前足がコートの内側に入ったらトップ打ちで攻める事ができる。バックラインから30cm以内に打っておけば、どんなにライジングのトップ打ちをしようとしても、コートの外側からしか打てない。それだけの距離があれば自分の前衛もプレーし易いし、自分も相手のボールを楽に打ち返せる。また単純な計算だが30cmの左右のずれを真ん中のネット上で考えると半分の15cm程度になる。前衛の動きを見て、ここならボレーされないと思って打ってもコースが前衛よりにずれる事もあるだろう。そのずれが15cmだとしたらラケットの先っぽに引っかかるかどうか。チップしてボレーミスという可能性も高い。
　これは当然だが、シュートボールもロブも同様である。ロブもバックラインから30cm以内に入っている限り、相手がいくら打って来てもかなり余裕を持って対処できるはずである。
　30cmと簡単に書いたが、かなり難しい事であり、かなり上手なプレーヤーしかできないだろう。しかしそれを意識して練習していないといつまで経っても上達しない。
　バックアウト、サイドアウト、前衛にボレーされる事を恐れず、かなり狭い範囲を意識して打つようにしてみてほしい。

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