さて、相手がボールを打つ前にコースを判断できるようになったら次は実際に来たボールを打ち返すのだが、何より大事なのは早く打点に入る事である。早く打点に入る必要性は4章にも述べるが、ここではボールのところに早く行くことはできるのだが、肝心の打点に入るのが遅い人が結構いる事について書いてみたい。
大抵本人は気が付いていないのだが、ボールのところには比較的早く行く人も打点に入る、つまり構えるのが遅い人を多くみかける。ここでいう構えるとは自分の打ちたい打点に入って、一呼吸入れられるぐらいの余裕があるかどうかである。
さて、なぜ打点に入るのが遅いのか。どうも見ていたり話したりするとボールを打つ事に気をとられているようなのである。そのため大体打てそうなところまで行くとボールを打つ事、つまり手に意識が行ってしまい足が止まってしまうようである。そしてボールに合わせて最終的な打点を微調整しながら足を動かすため、打点に入るのが遅れるようである。
では、どうしたら早く打点に入れるのか。それはボールを打とうという気持ちが早くに出過ぎるために逆に打点に入るのが遅くなるようなので、早く打ちたいという気持ちにならなければいいのである。つまり、打つという事は手を使ってラケットで打つのであるから、その意識を変えて、足で打つんだと考えるようにしよう。足に意識を集中して走って行くと最後まで、まず打点に入ろうと意識することができ、いち早く打点に入る事ができるようになる。
ボールを打つために走っている間は、「足」「足」と思ってボールを追ってみてほしい。